オキメバル釣りのホームページ
オキメバルってどんな魚?
ここで言う 沖メバルとは、ウスメバル、トゴットメバル、ウケクチメバル の3種を総称していいます。写真は薄メバルです。 味もよく 煮付け、塩焼き、寿司 など 人気のある魚の一つです。それではもう少し詳しくみていきましょう。

目 |
カサゴ目 Scorpaeniformes |
科 |
フサカサゴ科 Scorpaenidae |
属 |
メバル属 Sebastes |
類 |
オキメバルダイ S. matsubarae |
学名 |
ウスメバル Sebastes thompsoni (Jordan and Hubbs,1925 ) |
学名 |
トゴットメバル Sebastes joyneri Günther,1876 |
学名 |
ウケグチメバルSebastes scythropus (Jordan and Snyder,1900 ) |
沖メバルの生態
ここで言う 沖メバルとは、ウスメバル、トゴットメバル、ウケクチメバル の3種を総称していいます。
ウスメバルは、3種の中で一番大きくなり、40cm以上になります。 大型のよく釣れる水深は150m前後。 味もよく 煮付け、塩焼き、寿司 など 人気のある魚の一つです。
トゴットメバルは、ウスメバルと大変よく似ています。ウスメバルの模様が やや薄くぼやけているのに対し、トゴットメバルの模様はハッキリとしています。
また 大きさは 25cm前後と ウスメバルより ずっと小型です。地域によっては トゴットメバル と ウスメバルが 区別無く取引されているところも あるようですが、味においてはウスメバルのほうが上です。
ウケクチメバル は 3種の中では 釣としての人気は今ひとつです。30cm前後にまで成長し 塩焼きなど 結構 美味しい魚で、幼魚のうちは 浅場で 釣れることがあります。
成長とともに深場へ移動するらしく、成魚は中深海釣り・深海釣りのお客さんとして見かけられます。 市場などに出回るウケクチメバルは、主に底引き網 で 取れたものですが数は少ないです。
沖釣りとして狙うのは、生息域(水深)や 釣れる数の違いから、 比較的浅場で 数がまとまる ウスメバル と トゴットメバルが 中心となってしまいます。 主に甲殻類、小魚 を捕食しおり、 釣りの餌としては 定番のサバ・イカの短冊 の他 ホタルイカ などです。
沖メバル釣りの道具と仕掛け
沖メバル は 「トゴットメバル」・「ウスメバル」・「ウケグチメバル」 を指します。 狙う水深は種類によって若干異なりますが、概ね 数十m前後~300m前後の 中深海に近い釣り になります。
数十メートル前後から 100m~150m前後で 狙うのは トゴットメバル や ウスメバル。
150m前後から深場はウケグチメバルになります。 ただし ウケクチメバルについては、専門に釣る ということは少ないでしょう。 ウケクチメバルは 深海釣りなどのお客さんとして釣られる場合が多いでしょう。
沖メバル釣り用に使えるロッドは、 中深海ロッド や イカ釣りロッド で オモリ負荷表示」が 80号から150号くらい のものが該当します。
実際のオモリは 120号~300号 を使います。(場所や条件で違います) 長さは 2.0m~2.7m 前後。
場所や潮の具合で 違いますが 7:3調子 くらいの方が扱いやすく汎用性があります。底取り重視の釣ですので、岩礁や障害物の多い場所では ムーチングアクション系のロッドは不向きです。
各地域の釣り方の違いなどもあり、市販のものでは調子が合わない場合も多く自作されたり、オーダーメイドで カスタムロッドを作られる方も多いです。
バレを出来る限り防ぐ意味でも、材質そのものが柔らかく、反発の少ないグラスソリッド(=グラスの無垢)が適しています。



沖メバル釣りのリールは、PEライン 6号~8号前後を 最低500mくらい巻ける電動リールがよく使われます。
小型のリールでも釣りはできますが、トラブルで タカギレ などした時など対応で糸巻量不足で対応できない場合が出てきます。
ダイワさんのリールなら、600番手~1000番手、シマノさん のリールなら6000番手。ミヤマエさんのリールなら4番手・5番手番手くらい。

現場でよく見かけるのが ダイワさんの ハイパータナコン600番手 ブルシリーズの750番手・1000番手だどですが、ご自身のほかの釣りとの汎用性も考えてチョイスしてください。
沖メバル釣りの場合、小型のトゴットメバルだけなら 大きなクーラーは必要ありませんが、大型のウスメバルですと、数が釣れた場合に 小型クーラーでは間に合いません。 中型クーラー30L~40Lクラス・それ以上のものがよいでしょう。
また 港まで近距離であれば、少々 保冷力が弱くても何とかなりますが、遠距離の場合は、保冷力の強いクーラーをお勧めします。

大きさ と 保冷力 持ち運びなどの利便性を考えて 自分釣りにあっているものを選びましょう。
ロッドキーパー(竿受け)は必要です。 第一精工のラーク または ダイワ=パワーホルダーが一般的です。
船の装着場所なども考えて 間違いのないロッドキーパーを選択してくださいロッドキーパー
装着時には、クランプで船に固定される わけですが、何があるかわかりません。尻手ロープを付けることをお勧めします。太目であれば ロープ でも何でもかまいません。

ちなみに筆者は7mmくらいのロープを使っています。ホームセンターで購入しました。
沖メバル釣りでは<胴付き仕掛け>がよく使われます。針数は深海釣りほど多く入りません。あくまで状況に合わせてということですが、針数6本から10本くらいの仕掛けが管理がしやすく釣りやすいと思われます。
アカムツ釣りの仕掛けなが転用できます。天秤吹き流しの場合は、針数2本から3本です。
あくまでも目安です。 釣具屋さんオリジナル仕掛けなど市販品も数多くありますが、簡単に作ることもできます。
仕掛けバランスの目安として
針 数 | 6本~10本 |
幹 糸 | 8号~12号 |
枝 間 | 60cm~80cm前後 |
ハリス | 4号~8号 25cm~30cm |
針 | ネムリバリ 14号~16号 |
サルカン | パワーオヤコ 3×4 くらい |
ステ糸 | 6号~8号 1ヒロ~2ヒロ |
といった感じになります。
リールの仕様にあった号数とメーター数のPEラインを準備してください。船からの指定がある場合は合わせましょう。 (お祭りの軽減の為に 船によっては指定している船もあります)
道糸の目安は PEライン 6号~8号 で 400m~500mあれば ほぼ大丈夫です。 糸巻き量は 「釣り場の水深の最深部 × 2倍」くらいを 目安とされることをお勧めします。
「高切れ」して、 ラインが足りなくなっては 釣りはできません。 道糸・仕掛けのヨリトリには、ナップ付き/ベアリング入りサルカン 6号位前後でよいでしょう。
クッションゴムを入れる場合は、PEラインからの <スナップ付きベアリング入りサルカン>のすぐ下に 2.5mの50cm(くらい)を入れます。
集魚灯は、魚種により、条件により その効果が変わってきます。また「効果があるのは対象魚だけではない」 ということも、忘れてはなりません。
サメとかバラムツなどにも効果が出てしまいます。よって、使い分けることが肝要となります。 釣り場の条件に適するタイプを選びましょう。
オモリは、浅場であれば120号~150号 深めなら 200号~300号になります。 ただし 潮の流れの具合などで 仕掛けが舞い上がってしまう様な時は 重めの錘を使います。
120号~300号を 準備されることをお勧めします。 あくまで参考ですので、その場所の条件に合わせて 必要最小限(*荷物の重量が増えるので) を揃えましょう。



フィッシングナイフは魚を〆るなどに使いますが、家庭用の包丁のような薄刃ではなく、出刃包丁の様に 刃の厚いしっかりしたものでないと刃が折れるなどして揺れる船上では危険です。
プライヤー・フックリリーサー・ラジペンは針をはずしたり、金具の変形を治したりに使います。 錆び難いステンレスのものが長持ちします。
ラインカッター・ハサミは お祭りなどの時 糸を切ったり、毒魚の針を落としたり に使います。 指穴の大きな 植木バサミ や キッチンバサミ が重宝します。 また 仕掛けの管理だけなら事務用のハサミでも十分使えます。
いずれも 使用後はしっかり水洗いして、 油分をつけて手入れしましょう。
沖メバルの釣り方
胴付き仕掛けが主流です。時として サビキを使う場合もあります。サビキは 太仕掛けで フラッシャータイプ のものがよく使われます。 ベタ底から 上数メートルが 誘い範囲になります。丹念に 誘い幅を 探り続けるのがコツです。 1尾付いたら、追い食いを待って、複数付けてから巻き上げると、効率よく数が伸ばせます。 深海釣と同じです。
遊漁船には 右舷を使う船 左舷を使う船 両舷を使う船 があるので初めて の場合は、船長の指示に従ってください。
下図は セッティングの一例になりますが、仕掛けに餌が付いていることとします。ようするに 投入できる体勢です。 現場へ到着したら、この体勢で 投入の合図を 待てるようにします。

忘れやすいのが 尻手です。 必ず リールまたはロッドから1本 と ロッドキーパーから1本の 2本を付けることをお勧めします。
また 手の届くところに ハサミ・ペンチ・予備の仕掛け・オモリ などを置いておくと都合が良いです。身の回りのスペースを 旨く使ってください。

沖メバル釣りの餌には、イカ・サバ・秋刀魚・カツオのハラモ・シャケの皮・アナゴの皮 などの短冊 が使われます。 大きさは、 ちょうど <タバコ の ショート> くらいが適当ですが、 沖メバルの大きさ や 喰い方で 幅や長さを加減します。
針数が少ないので ポイントに到着してから 餌をつけても十分間に合います。 餌の端にチョンガケしてください。
まず リールの電源の確認をしてください。電源が入っていなければ電源を入れてください。船べり設定・ゼロ設定もお忘れなく!
掛け枠、あるいは船べりを利用しての投入になります。餌の付いた針を順に並べます。仕掛けの絡みが無いか確認しておいてください。
オモリをもって船長の合図で自分の前方へ軽く投げ入れます。仕掛けが絡んでいると喰ってこないのできれいに仕掛けが入るよう 仕掛けをセットしましょう。
投入後着底を待ちます。スプールが止まって道糸がフケたら着底です。クラッチを入れてリールを巻いて道糸のフケをとって棚を取りアタリを待ちます。
適当な間隔で底の取り直しをするなどして、水深の変化に合わせて仕掛けを上げ下げします。基本的には 「トントン釣り」です。
棚の取り直しは、起伏の変化・潮流に よってその頻度はマチマチです。状況に応じてあわせてください。
アタリは、明確に「グングングン」と出る場合が多いですが、沖メバルの活性度や2枚潮などによる糸フケの具合などで変わってきます。
はやく その日のパターンを把握してください。沖メバルが一尾ついたら少しそのままであるいは糸を出してオモリを着底させて様子を見てください。追い食いを狙います。
ある程度追い喰いを狙って待ちますが、あまり時間を 掛けすぎてもかえって効率が悪くなります。適当な時間で巻きあげましょう。沖メバルの活性が良い時は、追い喰も活発です。
いよいよ取り込みです。抜き上げでかまいません。よほどの大型以外はタモ入れは 必要ないでしょう。リールが止まったら仕掛けを手繰ります。上から順次上げていくことになります。
空針はハリ掛けに順番にかけていきます。メバルがついている場合は メバルをはずして針を掛けます。お祭り状態であがってきた場合は、とにかく魚を先に取り込んでしまいましょう。
仕掛けが解けるようであれば、解きながら上げればよいですが、ひどい場合は手繰りこんで新たな仕掛けにしたほうが時間の節約になります。
さて 丸々太った 旨そうな沖メバルが釣れました。魚の処理に入りたいのは山々なのですが、ここで すぐさま 次の投入をすることをお勧めします。
次の投入ができた場合、着低まで若干時間がありますから、この時に魚の処理をします。タイミングで潮のぼり(船が移動する)が近い時は別です。
移動が近い時は 投入はあきらめて、ゆっくり魚を処理して、次の投入準備をしてください。船長に投入できるかどうか都度確認してから投入したほうが余計な動きをしなくてすみます。
おいしそうな沖メバルですが、お刺身で食べるなら処理をして持ち帰りましょう。 お刺身など生状態で食べる分については必ず 〆めて血抜きすることをお勧めします。

図ののように 背中を自分に向ければ やりやすいです。エラ から ナイフを入れ背骨を絶ち尾びれの付け根にもナイフを入れます。 ドロッとした血が出れば完璧です。
しばらく バケツなどに浮かべて 血を出してから 氷と海水を入れたクーラーに収めます。 後は どうやって食べるか 考えてください!!!
沖メバルの食べ方
淡白な白身です。塩焼き・煮付け・唐揚げ・お刺身など幅広く料理に使われます。中でも煮付け・塩焼きが定番料理です。筆者のお勧めとしては、トゴットメバルなら煮付けで、ウスメバルなら、塩焼き・お刺身(にぎり) ウケグチメバルなら開いて塩焼き(干物)といったところでしょうか。好みにもよりますからお好きな料理で召し上がってください。
沖メバルの中のウケグチメバル(通称=パンダメバル)の塩焼き。 開いて塩焼きにしてみました。しっかりとした白身です。意外に脂と特有の旨みがあって美味しい魚です。
沖メバルの中のウケグチメバル(通称=パンダメバル)の塩焼き。 開いて塩焼きにしてみました。しっかりとした白身です。意外に脂と特有の旨みがあって美味しい魚です。
沖メバルといえば、煮付けが定番かもしれません。淡白な白身ですので、やや薄めの味付けで、おいしいくいただけます。
沖メバルの中のウケグチメバル(通称=パンダメバル)の塩焼き。 開いて塩焼きにしてみました。しっかりとした白身です。意外に脂と特有の旨みがあって美味しい魚です。